これは僕が最後のひとり旅をしたときの日記です。
僕は高校を卒業後、地元が嫌で仕方なくて、進学を理由に東京へ出ました。
どこに居てもその場所に馴染めない、そんな気持ちが昔から僕の中には常にありました。
でも現実はなかなか厳しいもの。
そのまま東京で就職したものの、現実の厳しさに耐えかねて結局は地元に出戻りし、定職にも就かずにアルバイトをして、お金を貯めてはひとり旅を繰り返していました。
これはその最後の旅のときの日記です。
いま読み返すと、かなり恥ずかしかったりするけど、このときは自分なりに精一杯頑張っていたんだな、そういった気持ちが伝わってきました。
学生時代は、将来この仕事だけはできないと思っていたサラリーマン。
絶対になりたくないと思っていたフリーター。
ところが実際にはサラリーマンすら数年しか続けられず、気付いてみればフリーターに。
周りの友達は地に足をつけて生活しているのに、自分だけが取り残されている感じでした。
自分自身の方向性も定まらず、でも気持ちばかり焦って、何とかしたいのにどうすればいいのか分からない、だからとりあえず海外に逃げていた、きっとそんな気持ちだったのだと思います。
でも逃げて逃げて逃げまくった結果、いったい何から逃げているのかも分からず、しかもいつの間にかスタート地点に戻っていました。
やっとゴールだと思ったら、そこが新たなスタート地点でした。
最初の頃は自分の将来が無限に思え、海外に出るたびに
”日本に帰ったらあれをやろう、これをやろう”
そう思っていました。
選択肢が無限にあると思ったのに、でも時の経過とともに、それがだんだんひとつ消え、ふたつ消え・・・。
でも、だからこそ僕は旅を続けたのかもしれません。
選択肢がいつかなくなるまで。そう思ったのかもしれません。
これは、そんな僕の物語なのです。
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